大徳寺聚光院特別公開ツアー

1日の京都は前の晩から冷え込み、雪がうっすら積もっていました。
引越しを大方終えて、筋肉痛バキバキの中、
数日前から予約していた大徳寺のツアーへ行ってきました。
3月1日より
大徳寺聚光院創建450年記念特別公開が開催されています。
狩野永徳とその父、松栄(しょうえい)の障壁画が修復後初公開。
千住博先生の青い「滝」は完成後初公開です。
解説ツアーは約30〜40分。
薄暗い本堂をぐるりと囲んだ縁側を歩き、美しい名庭「百積庭」を眺めながら
一部屋ずつ「花鳥図」「琴棋書画図」「蓮池藻魚図」「瀟湘八景図」「竹虎遊猿図」
(全て国宝)と進む中、板張りの床で足元はとても冷たく、明るい日差しに
ちらほらと雪が降っていました。
中ではもちろん携帯は一切禁止。
凛とした空気の中で鑑賞する、本堂室内の「花鳥図」は格別。
永徳24歳の筆の隙の無さとダイナミックな構図に感動を覚えない人はいないでしょう。
父、松栄の「竹虎遊猿図」は張り詰めた空気をほっとさせる優しい筆で
永徳とは対照的に落ち着く。

虎も猿も家族で描かれていて、とても可愛い。大好きです。
なんとなく、松栄と永徳の関係性もうかがえるような気がします。
次に
茶室「閑隠席」「枡床席」(重要文化財)を抜けて
書院障壁画「滝」
渋い墨の世界から、
天然群青の輝くような青が目の前に現れて、多くの人から感動のため息が漏れました。
桃山時代と現代の競演。
あえて何も書きませんが、
圧巻の空間です。
私自身は、こんな仕事をいつかしてみたい。
と思わずにはいられませんでした。
公開は来年の2017年3月26日まで!

美しい松の木。

薄っすらと雪。